その他

◆科学研究費補助金

◎科学研究費補助金とは

科学研究費補助金(かがくけんきゅうひほじょきん、英 Grants-in-Aid for Scientific Research)は国内の大学などの研究機関に所属する研究者が個人またはグループで行なう研究に対する補助金である。競争的資金の形態により、文部科学省およびその外郭団体である独立行政法人日本学術振興会を通して補助金が交付される。科研費(かけんひ)と略される。なお、他の競争的資金制度に厚生労働省が交付する厚生労働科学研究費補助金や環境省が交付する廃棄物処理等科学研究費補助金があるが、文部科学省のものとは別の制度。科学研究費補助金と呼称される場合、文部科学省の制度を指す。 研究の補助は以下の3つの領域に対してなされるが、1.の研究の遂行に対する補助金がその中核をなす。そこで、ここでは1.について説明する。

1. 学術上重要な基礎的研究(応用的研究のうち基礎的段階にある研究を含む)の遂行のための助成
2. 学術研究の成果の公開のための助成(学術書の出版費の補助、学術団体による学術雑誌刊行費の補助)
3. 学術研究に係る事業への助成

特徴


年間の補助金の総額は1,880億円(平成17年度実績)であり、国の予算の多くが停滞・減額される中、毎年、着実に伸び続けてきていることは特筆に値する。 「科学」研究費という名称であるが、研究補助の対象となるのは狭義の科学だけでなく、学術全般が含まれていて、人文・社会科学から自然科学まであらゆる分野で、独創的・先駆的な研究を発展させることを目的とする研究助成費であるという特徴を持つ。 科研費のもう一つの特徴は、その採択がピアレビューシステムによってなされていることである。ピアレビューとは「仲間による審査」を意味し、研究費の申請をする研究者もその採択の可否を審査する研究者も仲間同士であるという民主的なシステムが取られている。これは、為政者による政策的な研究補助や、企業における商業的な目的のための研究補助とは異なり、純粋に学問的な評価のためであるとされる。数年交代で全国の大学や研究所などの研究機関の研究者が審査者を勤め、審査を担当する期間中は審査の中立性を保つため審査者が誰であるかは公表されない。 審査は研究分野ごとに相対評価でなされる。大雑把に言って、研究分野ごとに審査者の評価が高かった上位約2〜3割の研究が採択となる。自然科学分野に比べ、人文・社会科学分野の研究課題への補助が少ないという指摘がなされるが、その根本的な原因は、人文・社会科学分野では申請そのものが件数・金額ともに少ないからであって、自然科学分野への政策的な偏向があるわけではない。 国立大学への配分の偏りもよく指摘されるが、特に国立大学への優遇措置が執られているわけではない。例えば2003年度交付状況では、71.2%が国立大学に交付されている一方、私立大学への交付は13.7%となっているが、これは、理系の研究機関が国立大学に多く、かつ、研究経費が一般に多額であることが理由とされる。しかし、採択件数の指標でも、理工系や生物系では上位を国立大学が独占しており、人文社会系においても私立大学の早稲田大学が第2位に入っているのみとなっている。

『ウィキペディア(Wikipedia)』参照